ストリップ劇場~PARAPARA DANCE

ストリップ劇場~PARAPARA DANCE
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説明

「あの時代は、お客さんが黙っていても入った時代だった。劇場の外までお客さんが押しかけてきたから、入り口のドアが閉められなかったこともよくあったのよ。一回ごとに入れ替えがあったけれど、たいてい劇場の出入り口は一ヶ所しかないから、出入り口の外までお客さんで溢れていると、中のお客さんを出すことができなかった。

そこで、お客さんに靴を脱いでもらって、ステージから楽屋を抜けさせて、踊り子用の出入り口から出したことがあったぐらいなのよ」

「賑やかだった時代、劇場の雰囲気は如何だったんですか?」
「お客さんも元気だったわね。まだ音楽が流れたばかりでこちらは脱いでもいないのに、衣装のボタンに手をかけただけで、あちこちでオナニーがはじまる時代だったのよ」

かつてのストリップ劇場は、女に飢えたオスが行き場の無い性欲を発散する場でもあったが、当然ながら今の劇場には、そんな客も空気も存在しない。

「今じゃオナニーなんてしたらすぐにつまみ出されるけど、あの時代はそれが普通だった。本番まな板ショーだって、みんなの前でやるわけだから、今からじゃ考えられないわよね。あれ以上過激なものはないから、お客さんが過激なものに慣れてしまって、ストリップが飽きられてしまったことは確かだと思うわよ」

本番まな板ショーとは、ステージ上で客と踊り子がセックスをするサービスである。

「今から数十年ぐらい前にあそこにはピンク部屋もその時ぐらいまではあったから」

ちなみに、ピンク部屋とは本番サービスを提供する個室のことで、主に本番まな板ショーを担当する踊り子がつとめていた。〇にあった劇場はすでに潰れているが、ピンク部屋で体を売っていた日本人の踊り子が、話を聞いていた踊り子の隣に座っていた。

「〇には三部屋ピンク部屋があったんですよ。外人はみんなやっていたけど、日本人もいました。まな板ショーが無くなってからは、個室が大きな収入源になっていたと思います。一日に二十人くらい相手しましたよ。こっちは気持ちいいも何も、何も感じないですよ。とにかく人数をさばかないといけないですからね。当時は個室の人気が凄かったから、どんだけサービスが悪くても入ってくるんです」
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